寄生獣
ゴムのように粘り、鞭のようにしなる、
刃物のように硬質な筋肉の寄生獣。

この漫画を読むと、映画「遊星からの物体X」を思い出す。
人間の肉が伸びて異様な姿に変形する。
キュビズム絵画のように、顔のパーツ配置に落ち着きがない絵がなんとも奇妙で魅力的だ。
たとえばクチが馬鹿でかく開き、鋭い牙が人間の頭を「バリンッ」と食ってしまうとこなどは、インパクトがありすぎて、グロテスクというより、ある種のギャグのような面白さがある。
細かい背景を描き込まない岩明均の淡泊な絵だからこそ、そんなシーンの凄みが一層際立つ。
寄生獣たちは、宇宙のどこからかやってきた。
目的はよくわからない。高い知性を持っているため、自分たちのレゾンデートルとかを考え始める。
寄生獣は人間の中に侵入すると、脳を食い、意識を支配する。寄生された人間は、人間のカタチをした、別の生き物になる。主人公の新一だけは、奇跡的に脳を食われず、右手に寄生される。
新一に寄生した個体は「ミギー」という名をつけられ新一と共生する。
寄生獣たちは、雑食だが人間を好んで食う。人間の姿で人間を食う。
人間社会への浸食が進んだ頃、人間たちも自衛隊を出動させ反撃を開始。静かでグロテスクな戦争が始まる。
戦いのなかで、なにかに寄生しないと生きられない生物の「悲哀」が次第に浮き彫りになってくる。
「寄生獣」全10巻 岩明均 講談社「アフタヌーン」1990-1995年連載
刃物のように硬質な筋肉の寄生獣。
この漫画を読むと、映画「遊星からの物体X」を思い出す。
人間の肉が伸びて異様な姿に変形する。
キュビズム絵画のように、顔のパーツ配置に落ち着きがない絵がなんとも奇妙で魅力的だ。
たとえばクチが馬鹿でかく開き、鋭い牙が人間の頭を「バリンッ」と食ってしまうとこなどは、インパクトがありすぎて、グロテスクというより、ある種のギャグのような面白さがある。
細かい背景を描き込まない岩明均の淡泊な絵だからこそ、そんなシーンの凄みが一層際立つ。
寄生獣たちは、宇宙のどこからかやってきた。
目的はよくわからない。高い知性を持っているため、自分たちのレゾンデートルとかを考え始める。
寄生獣は人間の中に侵入すると、脳を食い、意識を支配する。寄生された人間は、人間のカタチをした、別の生き物になる。主人公の新一だけは、奇跡的に脳を食われず、右手に寄生される。
新一に寄生した個体は「ミギー」という名をつけられ新一と共生する。
寄生獣たちは、雑食だが人間を好んで食う。人間の姿で人間を食う。
人間社会への浸食が進んだ頃、人間たちも自衛隊を出動させ反撃を開始。静かでグロテスクな戦争が始まる。
戦いのなかで、なにかに寄生しないと生きられない生物の「悲哀」が次第に浮き彫りになってくる。
「寄生獣」全10巻 岩明均 講談社「アフタヌーン」1990-1995年連載
- [2006/04/24 14:54]
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8マン
東刑事がロボコップとなって悪党に立ち向かう。
「走れ、エイトマ〜ン、タマよりも速く」

「幻魔大戦」の平井和正原作のSF漫画。
「鉄腕アトム」に続いて1963年にアニメ化された。もちろん白黒である。
1965年には、筒井康隆、豊田有恒、眉村卓らがシナリオを担当した「スーパージェッター」も放送開始、SFアニメの名作が続々と登場する。
警視庁の東刑事は犯人に撃たれるが、サイボーグ、もしくはロボコップとして甦る。
そして第8番目の特別捜査官、すなわち8マンとして凶悪犯に立ち向かう。
当時、アニメの技術レベルがまだ低かったのか、8マンが弾丸(タマ)よりも速く走るシーンで、脚だけがせわしなく動いているのが、なぜだか大うけし、話題になった。
東刑事のフルネームは東八郎。
「赤胴鈴之介」のワンパターンギャグで人気のあった同名の人気コメディアンとは無関係らしい。
平井和正・作 桑田次郎・画 講談社「週間少年マガジン」にて1963年より連載
「走れ、エイトマ〜ン、タマよりも速く」

「幻魔大戦」の平井和正原作のSF漫画。
「鉄腕アトム」に続いて1963年にアニメ化された。もちろん白黒である。
1965年には、筒井康隆、豊田有恒、眉村卓らがシナリオを担当した「スーパージェッター」も放送開始、SFアニメの名作が続々と登場する。
警視庁の東刑事は犯人に撃たれるが、サイボーグ、もしくはロボコップとして甦る。
そして第8番目の特別捜査官、すなわち8マンとして凶悪犯に立ち向かう。
当時、アニメの技術レベルがまだ低かったのか、8マンが弾丸(タマ)よりも速く走るシーンで、脚だけがせわしなく動いているのが、なぜだか大うけし、話題になった。
東刑事のフルネームは東八郎。
「赤胴鈴之介」のワンパターンギャグで人気のあった同名の人気コメディアンとは無関係らしい。
平井和正・作 桑田次郎・画 講談社「週間少年マガジン」にて1963年より連載
度胸星
超立方体からみると、
われわれは平面に生きる「紙人間」にすぎない。

NASAが極秘に火星へ送り込んだチームからの連絡が途絶えた。
不可思議なことが起こっているらしい。救出オペレーション計画に日本のNASDAも参加し、宇宙飛行士を一般公募することになった。地球と火星は、公転軌道上、約2年2カ月周期で近づく。救出船は、このときを狙って打ち上げられる。
数万人の応募者の中から選ばれた訓練生たちは変わり者ばかりだった。
個性の強い人間たちだった。
まず主人公の度胸はトラックの運転手で、誰よりも遠くまで荷を運びたいという夢を持っている。普段は温厚な青年だが、土壇場に追い込まれると、鬼と化し、超人的な根性をみせる。
女性訓練生の茶々は感覚が鋭敏すぎて、他人が煩わしい。すべての生き物のエゴイズムを嫌悪している。そういうわけで、命のまったくない場所、すなわち火星に行きたいという。
強靱な意志力を持つヤクザの息子、恐ろしく要領のいい青年、中年物理学者の坂井夫婦など、それぞれのキャラクターが濃い。バランスの取れた優等生はいない。欠陥は多いが、何かが異常に突出した人間たちばかりだ。
相当奇妙な漫画だが、飛行士たちの選別テストや訓練については不思議なリアリティがある。
精神的、肉体的に極限の状況を創出し、人間の弱い部分を問い詰めながら、数万人の応募者の中から宇宙へ行けるものだけを選別していく。
NASAからの要求は厳しかった。
NASAは直感したのかもしれない。宇宙はなんでもありなのだと。
その頃、火星の居住モジュール内で救出を待つNASAの飛行士たちは、奇妙な超立方体に虐められていた。超立方体は変幻自在で無敵である。人を飲み込んで「裏返し」たり、衛星フォボスに瞬間移動させたりする。
超立方体からみると、われわれは平面に生きる「紙人間」にすぎない。立体的な視点がないのである。
「人間は、いつまでも地球にへばりついていてはいない」
と登場人物の一人、物理学者の坂井はいう。
新しいビジョンが必要なのかもしれない。
度胸星(全4巻)山田芳裕
小学館ヤングサンデー 2000年- 連載
われわれは平面に生きる「紙人間」にすぎない。

NASAが極秘に火星へ送り込んだチームからの連絡が途絶えた。
不可思議なことが起こっているらしい。救出オペレーション計画に日本のNASDAも参加し、宇宙飛行士を一般公募することになった。地球と火星は、公転軌道上、約2年2カ月周期で近づく。救出船は、このときを狙って打ち上げられる。
数万人の応募者の中から選ばれた訓練生たちは変わり者ばかりだった。
個性の強い人間たちだった。
まず主人公の度胸はトラックの運転手で、誰よりも遠くまで荷を運びたいという夢を持っている。普段は温厚な青年だが、土壇場に追い込まれると、鬼と化し、超人的な根性をみせる。
女性訓練生の茶々は感覚が鋭敏すぎて、他人が煩わしい。すべての生き物のエゴイズムを嫌悪している。そういうわけで、命のまったくない場所、すなわち火星に行きたいという。
強靱な意志力を持つヤクザの息子、恐ろしく要領のいい青年、中年物理学者の坂井夫婦など、それぞれのキャラクターが濃い。バランスの取れた優等生はいない。欠陥は多いが、何かが異常に突出した人間たちばかりだ。
相当奇妙な漫画だが、飛行士たちの選別テストや訓練については不思議なリアリティがある。
精神的、肉体的に極限の状況を創出し、人間の弱い部分を問い詰めながら、数万人の応募者の中から宇宙へ行けるものだけを選別していく。
NASAからの要求は厳しかった。
NASAは直感したのかもしれない。宇宙はなんでもありなのだと。
その頃、火星の居住モジュール内で救出を待つNASAの飛行士たちは、奇妙な超立方体に虐められていた。超立方体は変幻自在で無敵である。人を飲み込んで「裏返し」たり、衛星フォボスに瞬間移動させたりする。
超立方体からみると、われわれは平面に生きる「紙人間」にすぎない。立体的な視点がないのである。
「人間は、いつまでも地球にへばりついていてはいない」
と登場人物の一人、物理学者の坂井はいう。
新しいビジョンが必要なのかもしれない。
度胸星(全4巻)山田芳裕
小学館ヤングサンデー 2000年- 連載

