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自虐の詩 

世の口うるさい論客たちも絶賛した、
「きつい不幸」で笑わせ、泣かせる4コマ。


自虐の詩 (上)

連載されたのは、漫画誌ではなく、光文社の「週刊宝石」(1985年〜)。
一般週刊誌連載の4コマ漫画といえば、世相を斬るギャグなど、軽く読める息抜き漫画が多い。
が、「自虐の詩」は異質だった。
幸江とイサオの「共依存」をテーマに、読者の精神をえぐりながら笑わせるという、とんでもないものだった。

亭主のイサオは働きたくないのか、誰も雇ってくれないのか知らないが、とにかく働かない。
そんなイサオから、ときに暴力をうけながらも、幸江は尽すことをやめない。
イサオは時々、幸江に優しい。ごくたまにしか見せない優しさだからこそ、不思議に光ってしまう。

そんな男から離れられない幸江という女が、どのようにして出来上がったのかを探るために、ストーリーは過去へと遡ったりする。
幸江の少女時代に、不幸を呼び込んでしまう素地がつくられていたのだった。

評論家の呉智英をはじめ、世の口うるさい論客たちが、なぜかこの漫画を絶賛した。
彼らの「自虐の詩」評も、あわせて読むといいかもしれない。

作者の業田氏は「ゴーマニズム宣言」の小林よしのりとも交流があり、よしりんに難解な哲学書を薦めたりしているという。

業田氏によると、自虐とはもの凄く気持ちのいいものらしい。

「自虐の詩・上下」業田良家