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低俗霊狩り 

低俗な霊を専門に扱う黒装束の女徐霊師。
現世の欲望を死後に残してはならない。


低俗霊狩り (上)

西洋には淫魔というものがいるらしい。
悪魔の一種である。
美男の姿で現れる時はインキュバス、美女の姿で現れる時はサキュバスと呼ばれるが、どちらも実体は同じで、醜い悪魔であるらしい。
淫魔は夢の中に現れて、人間に淫夢を見せ、精を吸い取り、堕落させるといわれる。
インキュバスの方は、女性を孕ませることもできるらしい。

奥瀬サキ「低俗霊狩り」の低俗霊とは、性的な欲望を持つ霊のことである。現世に未練を残して死んだ人間の霊が悪さをする。
女徐霊師の流香魔魅(りゅうかまみ)は、人の依頼を受けてこれらの低俗霊を狩るハンターである。

流香は黒装束の異能力者ではあるが、若い女なので、時に低俗霊や人間の男によって性的な餌食にされる。
訳の分からない依頼者に、いきなり一物を突き出されたりもするし、成り行きでビデオに出演させられたりもする。流香はたいてい無防備で、嫌がっているのか、恥ずかしがっているのか、感じているのか、いまいち掴みにくいキャラクターである。

電車の車両に取り憑いた少年霊の話、「ファントム・オブ・ザ・レールウェイ」が面白い。
虐められ、轢死した少年の霊に、人間のような知覚や意識はない。
あるのは思春期の強い性的欲求と、社会への恨みの残像、あるいは怨念のようなものだけである。

怨念は、乗客や機械に取り憑いて暴れ回る。
悪いことに、乗客の中に酔った関取がいた。関取は地獄のオーラのようなものを纏って流香に襲いかかってくる。
空手家の男女ふたりの高校生も闘いに加わって、猛スピードで走る電車の中で、でたらめなバトルが始まる。
車両の中に、突如レールが現れ、警笛が鳴り響き、別の電車が突っ込んでくる。
もう、訳の分からないシュルレアリスムの世界である。

生きているうちに、やれることはすべてやっていた方がいい。
未練を残して死ぬと、ずっと苦しいだけである。

「低俗霊狩り」奥瀬サキ
1986年~ 白泉社「コミコミ」連載
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