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ねじ式 

「懐かしい文学」として味わいたい作品集。
解釈も感じ方も人それぞれでいいと思う。

ねじ式

1967年頃から月刊「ガロ」に掲載された、つげ義春の短篇集。
表題作の「ねじ式」は、海岸でメメクラゲに刺された男が病院を探して町というかシュルレエルな世界を彷徨ったあげく、破れた静脈をねじで止めてしまう話。他の漫画家による多数のパロディ作品が生まれ、映画化もされた。

個人的には「初茸がり」が好み。
雰囲気として、水木しげるの初期短篇を彷彿とさせる。

まず、おじいさんと坊主頭の少年がふたりだけ、というのがいい。
木と紙と畳の家、山とたんぼに雨という日本の原風景のような景色がいい。
田舎がすでに不思議世界になりつつあった。
おじいさんは不思議世界のことをなんでも知っている。
少年にとっては見るもの聞くものすべてが珍しく好奇心をくすぐられた。
少年は山腹の、ある部分にだけ雨が降っているのを発見した。
おじいさんに光の悪戯だと教えられた。

おじいさんは明日「初茸がり」に連れていってやるという。
少年は目を輝かせた。
少年はうれしくて眠れなかった。
おじいさんは鼻提灯をつくっていびきをかいていた。
少年は大きな柱時計の音が気になった。

おじいさんが朝起きると、少年は大きな時計のなかで眠っていた。

「ねじ式」つげ義春 小学館文庫
●第1話/ねじ式●第2話/沼●第3話/チーコ●第4話/初茸がり●第5話/山椒魚●第6話/峠の犬●第7話/噂の武士●第8話/オンドル小屋●第9話/ゲンセンカン主人●第10話/長八の宿●第11話/大場電気鍍金工業所●第12話/ヨシボーの犯罪●第13話/少年●第14話/ある無名作家
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