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度胸星 

超立方体からみると、
われわれは平面に生きる「紙人間」にすぎない。


度胸星 (01)

NASAが極秘に火星へ送り込んだチームからの連絡が途絶えた。
不可思議なことが起こっているらしい。救出オペレーション計画に日本のNASDAも参加し、宇宙飛行士を一般公募することになった。地球と火星は、公転軌道上、約2年2カ月周期で近づく。救出船は、このときを狙って打ち上げられる。

数万人の応募者の中から選ばれた訓練生たちは変わり者ばかりだった。
個性の強い人間たちだった。
まず主人公の度胸はトラックの運転手で、誰よりも遠くまで荷を運びたいという夢を持っている。普段は温厚な青年だが、土壇場に追い込まれると、鬼と化し、超人的な根性をみせる。

女性訓練生の茶々は感覚が鋭敏すぎて、他人が煩わしい。すべての生き物のエゴイズムを嫌悪している。そういうわけで、命のまったくない場所、すなわち火星に行きたいという。
強靱な意志力を持つヤクザの息子、恐ろしく要領のいい青年、中年物理学者の坂井夫婦など、それぞれのキャラクターが濃い。バランスの取れた優等生はいない。欠陥は多いが、何かが異常に突出した人間たちばかりだ。
相当奇妙な漫画だが、飛行士たちの選別テストや訓練については不思議なリアリティがある。
精神的、肉体的に極限の状況を創出し、人間の弱い部分を問い詰めながら、数万人の応募者の中から宇宙へ行けるものだけを選別していく。

NASAからの要求は厳しかった。
NASAは直感したのかもしれない。宇宙はなんでもありなのだと。

その頃、火星の居住モジュール内で救出を待つNASAの飛行士たちは、奇妙な超立方体に虐められていた。超立方体は変幻自在で無敵である。人を飲み込んで「裏返し」たり、衛星フォボスに瞬間移動させたりする。

超立方体からみると、われわれは平面に生きる「紙人間」にすぎない。立体的な視点がないのである。
「人間は、いつまでも地球にへばりついていてはいない」
と登場人物の一人、物理学者の坂井はいう。

新しいビジョンが必要なのかもしれない。

度胸星(全4巻)山田芳裕 
小学館ヤングサンデー 2000年- 連載
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コメント

はじめまして。また遊びに来ますね。

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