スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

男樹 

俺はろくでもない息子だった。
しかしな、おふくろが生きていたあかしになる。

男樹 全6巻 本宮ひろ志作 

村田京介が祖父の乗る車を強引にとめ、骨壺から母の骨の一部を奪った時にはいたセリフ。
京介が少年院に入院中、母・志津子は病死していた。

「男気(おとこぎ)」は損得を顧みずに弱きを助ける、困っている人を見過ごせない気性。つまり侠気を意味する言葉だが、この漫画の影響か、男気ではなく「男樹」と書く人が多くなった。

「男樹」は「男という大きな樹を育てろ」「しっかりと根をおろせ」というこの漫画のテーマを表す言葉だと思う。
京介は高校生の頃、村田組系大心会の武藤との決闘に臨み、引いて生きる人生ではなく、どんな場合でも強く前に出て生きることを誓った。そのため、あらゆるものとの闘いの中でしか生きられなくなる。恋人の久美子にも母と同じ苦しみを与えることになる。父・村田正三が持つ「任侠の血」がそうさせたのかもしれない。

京介は母や友人たちの死を体に刻みながら、すべてを肥やしにして「男樹」を育てていく。

この漫画の続編として「新・男樹」「男樹四代目」がある。
正三から京介、京太郎、京子へと続く村田四代の物語で、本宮漫画特有の破れかぶれのパワーは健在だが、全体に流れる悲しみやテーマ性といったものは初代の「男樹」に比べると弱い。

またレトロな雰囲気を味わうなら「男樹」の方である。
1979年に描かれたものとしても、これは世界観、価値観がかなり古い。いい意味での古くささがある。

「男樹」全6巻 本宮ひろ志 「ビッグコミック」1979-1980年連載
スポンサーサイト

1(イチ) 殺し屋1の高校生篇 

「関西の骨折り」鬼鮫を、
イチの「泣きの蹴り」が屠る。

1 1 (1)

山本英夫作「殺し屋1」の主人公である城石一の高校時代を描く。
「殺し屋1」とは違い、ラストでは城石一が「いじめられっ子」から脱却し、喧嘩を始めるカタルシスがある。

イチは空手を習い続け、相当な実力に達していたが、心が弱く、喧嘩ひとつできない「いじめられっ子」だった。女子からも馬鹿にされ、男子からは小突かれ放題だった。
だがイチは、いじめが臨界点に達すると、突如爆発する危険な爆弾をうちに秘めていた。
一方、イチの空手仲間でパワージャンキーの赤熊大は、学校をシメていた。
大は、気のいい男だが、腕力でしか会話ができず、イチの気弱さに、いつも苛立っていた。

そこに暴力沙汰を起こし、関西から流れてきた第三の男が現れる。
関西で「骨折り」と呼ばれた鬼鮫だった。
後輩の腕の骨を折られた赤熊大は、敵を討つために鬼鮫を追うが、翻弄され、学校の屋上で戦闘不能にされる。大もまた腕の骨を複雑骨折した。
その様子を、最初は震えながら見ていたイチだが、やがて意を決する。
足をガクガクさせながらも超人的な蹴り技を出し、鬼鮫を捉えた。
そして暴力の喜びに目覚めていく。

山本英夫 「イチ1」全1巻 小学館ヤングサンデーコミックス 




Cuffs―傷だらけの地図 

喧嘩の達人だった父親の魂が、ひ弱な優作のカラダに乗り移る。
人格が一変し、街の不良たちとバトル三昧。

Cuffs―傷だらけの地図 (17)

九宝龍二は、無敵の喧嘩師と恐れられていたが、最後は拳銃で撃たれ、35歳で人生を終えた。
しかし、龍二には、過去の恋人・沢渡涼子が生んだ高校生の息子・優作がいた。
優作はひ弱ないじめられっ子で、奇しくも龍二と同じタイミングで、こちらは自ら命をたとうとしていた。
そのとき、龍二の魂が優作に乗り移る。
龍二は、苦労をかけた涼子への罪滅ぼしのため、沢渡優作として、真面目に人生をやり直すことを決意する。が、優作として高校に通い始めると、いじめっ子や不良どもに絡まれる。優作の中の龍二の血は黙っていなかった。たちまちのうちに、学校をシメてしまう。生まれ変わった優作は、喧嘩をするたびに龍二だった頃の勘を取り戻す。次第に他校のワルたちも巻き込んだ、一大バトルへと発展する。

「さっきからムカつくぜ フェミニスト気取りか?」
「男が上だの女が下だの そういう論争はTVタックルでやってくれ 俺には興味ねえ」

優作は、いつも喧嘩の前に相手を挑発する。そのセリフが面白い。
とても高校生とは思えないようなキャラが次々に登場。第2章では、ブラックコートマフィアという凄腕集団と対決する。

非情な喧嘩の緊張感を煽りながらも、随所に気の利いたギャグや格好をつけたセリフを挿入。独特の格闘漫画のエッセンスがある。どうしようもないワルたちを、優作がひとりひとり喧嘩でもって改心させていく。

「Cuffs―傷だらけの地図」東條仁作 1997-2005年 ヤングジャンプ連載
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。